「産業精神保健」誌にて書評を執筆させていただきました

産業精神保健2026年34巻第1号(https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jjomh/34/1/_contents/-char/ja)にて、佐藤恵美先生が執筆された『部下の発達特性を活かすマネジメント』の書評を書かせていただきました。

佐藤先生はこれまでに何冊も執筆しておられますが、ベスト&ロングセラーとなっている『もし部下が発達障害だったら』の内容がさらに磨かれ、わかりやすく説明されている本です。

前半では代表的な発達障害として、自閉スペクトラム症と注意欠如多動症が「氷山モデル」や「エッグモデル」を用いて丁寧に説明されています。後半では発達障害やいわゆる“グレーゾーン”の従業員への対応の工夫や実際の事例がまとめられています。

繰り返し用いられているのが、「潜在的了解の困難」というキーワードです。「あいまいなものや直観的に把握するものがよくわからない」という自閉スペクトラム症の特性なのですが、このキーワードを理解することで、より鮮やかに発達特性の世界が理解できます。

なお、この本のタイトルでは、“発達障害”ではなく、“発達特性”という言葉が使われています。「発達障害のグレーゾーンはもちろん、私たち一人一人が持つ多様性を活かすためのマネジメント本である」という佐藤先生からのメッセージが込められていると思いました。 現場で悩む管理職や人事労務担当者の皆さまにぜひ読んでいただきたい一冊です。

代表取締役(精神科医+産業医) 後藤 剛